第7章は、肩から指先までをつなぐ**「腕のネットワーク」**がテーマです。腕の筋膜は単なる筋肉の包みではなく、胸や背中の大きな筋肉の力を指先まで効率よく伝える「トランスミッション」のような役割を果たしています。
【第1問】上肢の浅筋膜の「厚み」
上肢(腕)の浅筋膜は、腹部などの体幹と比較してどのような特徴がありますか? (厚い or 非常に薄い)
【第2問】上腕筋膜を形作る「3つの大物」
上腕を包む深筋膜(上腕筋膜)は、近位において主に3つの大きな筋肉の筋膜が融合して形成されています。「大胸筋」「広背筋」と、もう1つは何でしょうか?
【第3問】広背筋の「筋膜展開」
広背筋は上腕骨に付着するだけでなく、線維の一部が**「ある場所」**へと広がり、上腕三頭筋の上を覆って補強しています。その場所とはどこでしょうか?
【第4問】「四角隙(しかくげき)」と知覚異常
小円筋、大円筋、上腕三頭筋長頭、上腕骨で囲まれた「四角隙」を通る神経が絞扼されると、肩の痛みとともに上腕外側の知覚異常が生じます。この神経の名前は何でしょうか?
【第5問】前腕筋膜の構造
前腕の深筋膜(前腕筋膜)は、屈筋群と伸筋群をひとまとめに包み込んでいます。資料では、この構造を**「何」**のようであると表現していますか?(ヒント:筒状の防寒具)
【第6問】手のひらを守る「手掌腱膜」
手掌(手のひら)の中央にある非常に頑丈な線維組織である「手掌腱膜」は、もともと腕にある**「何という筋肉」**の腱が扇状に広がってできたものと考えられていますか?
【第7問】皮神経の絞扼(こうやく)ポイント
皮神経が深筋膜を貫通して皮膚へと出てくるポイントで、筋膜が硬くなって神経を締め付けてしまうと、どのような感覚異常が生じると述べられていますか?(例を1つ挙げてください)
【解答一覧】
- 非常に薄い
- 解説: 上肢の浅筋膜は非常に薄く、その下にある深筋膜の方がより多くの張力を受容・伝達するのに適した構造をしています。
- 三角筋
- 解説: 大胸筋、広背筋、三角筋の筋膜が融合して、上腕筋膜の浅層を形成しています。
- 上腕筋膜(の線維強化)
- 解説: これを「筋膜展開(myofascial expansion)」と呼び、背中の広背筋の力が腕全体へ伝わるルートになっています。
- 腋窩神経(えきかしんけい)
- 解説: 四角隙症候群と呼ばれます。ここでの絞扼は、肩の鈍痛や腕の外側のしびれの原因になります。
- マフ(筒)
- 解説: 前腕筋膜は、異なる方向から多くの線維束が集まった「筒」のように前腕を覆い、筋肉を適切な位置に保持しています。
- 長掌筋(ちょうしょうきん)
- 解説: 手掌腱膜は長掌筋腱の続きとして構成されており、手のひらの深筋膜の一部を形成しています。
- 痛み、知覚過敏、髪の毛が触れているようなしびれ感など
- 解説: 神経が膜を貫通する場所は「絞扼(締め付け)」が起きやすく、アロディニア(通常では痛みを感じない刺激で痛みを感じる状態)のような過敏さを生じることがあります。
出典:Carla Stecco 著『筋膜系の機能解剖アトラス』第7章

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