🟧 一言でいうと…
「クロスハンズ筋膜テクニックは、胸腰筋膜の“線維配列”に変化を与える可能性がある!」
厚さや硬さには有意な変化がなくても、筋膜の“中身”が動いているかもしれません。
「もっと詳しく知りたい方は、以下の解説もご覧ください👇」
🧪 今回ご紹介する論文
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タイトル:Effect of crossed-hands myofascial induction on stiffness, thickness, and alignment of the thoracolumbar fascia and erector spinae
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著者・年:Brandl, Egner, Schleip 他(2023)
🔍 この論文のポイント
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✅ 胸腰筋膜の「厚さ」「剛性」には有意な変化なし
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✅ 起立筋の剛性(stiffness)はやや低下傾向
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✅ 筋膜の線維配列(fiber alignment)に変化あり(超音波画像で確認)
💡 わかりやすく解説すると?
この研究では、クロスハンズ法(両手で皮膚と筋膜を引き離すような手技)を腰背部に実施し、超音波で胸腰筋膜と起立筋の状態を評価しました。
厚さや硬さには統計的に明確な変化は見られなかったものの、筋膜の線維の並びに変化が確認されました。
つまり、見た目には変わらなくても「内部構造が動いている」可能性があるという結果です。
🧠 臨床経験や考察
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施術後に「厚さが変わらない」とがっかりするのではなく、配列の変化や滑走性の向上を視野に入れて評価すべき
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「患者さんの動きが良くなる理由」を線維の再配列という構造視点から説明できるのは、臨床的にも説得力あり
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可視化技術を使えば「筋膜が変わった感覚」を裏付けできる時代に!
🏃♂️ セルフケア・活かし方
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フォームローラーで皮膚を引き離すように転がすと、配列への刺激を意識しやすい
📝 まとめ
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厚さや硬さではなく、筋膜の「線維配列」の変化を捉えた研究
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MFTは、構造的に「整列された動きやすい筋膜」へ導く可能性あり
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施術やセルフケアの効果を“内部の動き”から捉える視点が重要!
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