🧪 今回ご紹介する抄録
フォームローラーを用いたセルフマッサージが関節可動域および筋腱の伸張性に及ぼす影響
▶︎ 日本スポーツ治療医学研究会 抄録(2021年、早稲田大学ほか)
💡 研究の概要
- 目的:フォームローラーによるセルフマッサージが、下腿(ふくらはぎ)の関節可動域や筋腱(腓腹筋~アキレス腱複合体)の伸張性に与える即時効果を調べる。
- 被験者:健康な男女10名。
- 介入条件:
- ローラーを用いて足関節周辺を3分間、体重の15~25%の圧で、1分あたり25往復のテンポで実施。
- 測定:足首の背屈ROMと超音波(OIM法)による筋腱の実質長(腓腹筋+アキレス腱)を、介入前後で計測 。
✅ 主な結果ポイント
① 足首の可動域が即時に向上
フォームローラー介入後、足関節の背屈角度が有意に改善(可動域アップ)が確認されました 。
② 筋腱は“長くなった”
測定した腓腹筋〜アキレス腱複合体の形態が、背屈0度と最大背屈位との間で有意な伸長を示しました 。
③ “局所部分”の長さは変化せず
各部位別(腓腹筋内・中部など)の伸びには統計的な差はなく、筋腱全体の複合的な伸長が寄与したと考えられています 。
💡 どう活かせばいいの?
- 運動前のウォーミングアップにピッタリ:即時的に可動域が広がり、柔軟性UPにつながる。
- セルフケアの理由づけに有効:「たった3分でも効果あり!」という安心感を与えられます。
- 専門家向けメッセージ:FRは局所ではなく“筋腱複合体”に影響するセルフマッサージであり、使い方次第でより効率的なケアが可能です。
コメント