筋膜アトラス完全攻略クイズ:第6章「背部の筋膜」編

第6章は、臨床で最も遭遇することが多い「腰痛」や「背中の張り」の鍵を握る**「胸腰筋膜(TLF)」**が主役です。背部の筋膜は、手足の筋膜とは比べ物にならないほど複雑で頑丈な多層構造をしています。


【第1問】背部の深筋膜の「層板」の数

手足(四肢)の深筋膜は通常1枚の膜ですが、背部の深筋膜は筋肉の重なりに合わせて、いくつの層(層板)で構成されているでしょうか?

【第2問】「胸腰筋膜(TLF)」の主な役割

背部において最も重要な腱膜筋膜である「胸腰筋膜(TLF)」は、体幹と四肢(特に腕と脚)の間でどのような役割を担っていますか?

【第3問】TLFの後葉(浅層)を形成する「2つの大物筋肉」

胸腰筋膜(TLF)の最も表面に近い層(後葉)は、主に2つの大きな筋肉の筋膜が融合してできています。1つは大殿筋ですが、もう1つは何という筋肉でしょうか?

【第4問】脊柱の安定化に寄与するTLFの特殊なメカニズム

脊柱起立筋が収縮して膨らむ際、TLFがそれを抑え込むことで生じる「力」を何と呼びますか?

【第5問】スランプテスト(Slump test)と筋膜

臨床で行われる「スランプテスト」は神経の緊張を見ますが、資料ではこれが何という組織の連続性を証明していると述べていますか?

【第6問】仙骨部と「褥瘡(床ずれ)」の関係

仙骨領域の浅筋膜は、他の部位と比べてどのような特徴があるため、車椅子生活などの圧迫によって虚血(床ずれ)を起こしやすいと考えられていますか?

【第7問】広背筋の張力が伝わる「斜めのライン」

右側の広背筋の収縮による張力は、TLFを介して反対側の何という筋肉に伝達されますか?


【解答一覧】

  1. 3つの層(浅葉、中葉、深葉)
    • 解説: それぞれの層が、僧帽筋・広背筋(浅層)、菱形筋・鋸筋(中層)、起立筋(深層)といった異なる筋肉群を包んでいます。
  2. 負荷の伝達と腰仙部の安定維持
    • 解説: TLFは、上半身(腕)の力を下半身(脚)へ、あるいはその逆へと橋渡しする「力の交差点」として機能します。
  3. 広背筋
    • 解説: 広背筋と大殿筋の筋膜は、TLFの後葉で完全につなぎ合わされており、腕を動かす力がダイレクトに腰やお尻に伝わる構造になっています。
  4. 液圧アンプ(液圧効力アンプ)効果
    • 解説: 筋肉が収縮して太くなろうとする力を、硬いTLFが「ベルト」のように締め付けることで、脊柱を内側から支える内圧(剛性)を高めます。
  5. 髄膜筋膜(および頸部から腰部へ続く筋膜の連続性)
    • 解説: 神経そのものだけでなく、それを包む膜や周囲の筋膜が頭から腰まで繋がっているため、背中を丸める動きが全身の張力に影響します。
  6. 浅筋膜と深筋膜の「癒着(強い結合)」
    • 解説: 仙骨部では浅筋膜が深層に強く固定されており、滑走スペースが少ないため、外部からの圧迫ストレスがダイレクトに血管へ及びやすい構造になっています。
  7. 反対側の大殿筋
    • 解説: これを「広背筋ー大殿筋の螺旋連結」などと呼び、歩行時などに左右の腕と脚が連動して動くための解剖学的な裏付けとなっています。

出典:Carla Stecco 著『筋膜系の機能解剖アトラス』第6章

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