「ストレッチと筋膜リリース、どっちが効く?」科学で比べてみたら…

🧪 今回ご紹介する研究

ハムストリングスへのMyofascial Releaseとストレッチングの比較がリラクゼーションと柔軟性に及ぼす影響

▶︎ 日本ストレッチング協会誌 第18巻1号(2020年)

著者:山本康博 ほか(鹿屋体育大学)

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💡 研究の目的と内容

  • 対象者:健常成人16名(男性7名、女性9名)
  • 介入方法:
    • ストレッチ群:静的ストレッチを20秒×3セット
    • MFR群:ハムストリングスに対してマニュアルでの筋膜リリースを実施(同時間)

 

  • 評価指標:
    • SLR(Straight Leg Raise)テスト:柔軟性
    • VAS(Visual Analogue Scale):筋の緊張感・違和感の主観評価
    • リラクゼーション尺度:施術後の精神的安定度

✅ 主な結果ポイント

① 柔軟性(SLR)

  • 両群とも有意な改善(P<0.01)あり
  • MFR・ストレッチともに同程度の即時効果を確認

② 筋の違和感(VAS)

  • 両群ともVAS値が有意に低下(違和感の軽減)
  • ただし、MFRの方がより主観的な快適さが高かった

③ リラクゼーション感(精神的効果)

  • MFR群でのみ、統計的に有意なリラクゼーション感の増加が見られた(P<0.05)
  • ストレッチでは変化なし

 

🔚 まとめ

この研究は、ストレッチとMFR(筋膜リリース)を直接比較することで、

「どちらも柔軟性UPに効くけど、気持ちよさや精神的リラックス感はMFRが強め」

という実用的な知見を提示しています。

「なんとなくMFRが好き」には、ちゃんと根拠があるかもしれません。

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